Basenote Title Index             Browse Mode

Responce Title Index             Last Responce

Previous Responce    <-    ->    Next Responce


Note 5 アマチュアアニメ制作に関するコーナー。 ( knowhow ) [ RESPONCE: 7 of 72 ] Title: 3dCG作成の話:3dcg Subject: レンダリングアルゴリズム Bytes: 3430 Date: 1993/07/03 00:17:56 Author: AAA00093(新明解 ) ううむ、なかなかCGアニメ制作が進まない(苦笑) スランプなときはBBSに記事を書くに限る(おいおい) というわけで前回の続きです。 といってもいつもながらあんまりまとまりがない文章ですが・・。 今回はレンダリングの話。 レンダリングとはCGの世界ではコンピューターが計算して絵を作ることを指す 用語です。 3Dソフトはレイトレーシングとかスキャンラインとか色々なアルゴリズムを使って 画像をレンダリングします。 1つのソフトで複数のアルゴリズムをもつ場合もあります。これはアルゴリズム によって描画時間や描画結果が違うため、利用者が状況に応じて選択できるように するためです。時間のある場合はきれいに描けるレイトレーシングを使うでしょうし アニメーションなどたくさんの絵を描く必要がある場合は時間のかからない スキャンラインを使うのが妥当でしょうし、動きとかを確認するだけ場合は ワイヤーフレームなど時間の特にかからない方法を使うわけです。 それではそれぞれの方法を簡単に紹介します。 <ワイヤーフレーム> 線だけで物体を表現する方法です。計算時間があまりかからないので 動きの確認をするのに使ったりするのによいと思います。 また、3Dオブジェクトのモデラーの画面ではオブジェクトはたいていワイヤー フレームで表示されます。 また陰になっている線を消去して表示する機能があって、さらに面に色をつける ことができれば、結構、サマになる表現ができます。 しかし、この方法ではなめらかな物体や、物体に絵をマッピングすることが できません。 <スキャンライン> 動画作成の場合、多くはスキャンライン法で作品が制作されます。スキャンライン 法で特徴的なのはスムースシェイディング機能でしょう。なめらかな物体を 表現するのに手軽な方法で、グーローシェーディングとかフォーンシェーディング とかあります。(DoGACGAシステムはグーローシェーディング法を使います) 簡単に説明するとスムースシェーディングはポリゴン(多角形)の集まりでできた オブジェクトをその表面だけなめらかに陰影を付けていく手法です。 ただこの方法では物体の表面はなめらかにできますが、外形はなめらかにできません。 スキャンラインでのもう一つの特徴はマッピングができることです。 つまり物体表面に絵や模様を貼ることができます。 マッピング機能を使えば写り込み表現や金属的質感表現も疑似的に表現可能です。 (ただしかなりめんどうなのは事実だが) また、スキャンライン法は基本的に影を表現するのが苦手ですが、影をレンダリング する機能も付いている3Dレンダラーソフトもあります。 ただ影を使用するとレンダリング時間が長くかかります。 スキャンラインでは反射屈折などの表現はできませんが、半透明な物質を表現する ことはできます。窓ガラスなども反射なしなら表現できます。 <レイトレーシング> 3dCGというと多く取り上げられるのがレイトレーシングです。 レイトレーシングはかなり現実世界に近いリアルな画像を表現できます。(それでも 完全ではありません) 反射、屈折、透過などを見事に表現できます。スキャンラインではマッピングを うまく応用しなければできない写り込み表現もレイトレなら、作り手は何も考えなく てもコンピューターが計算してくれます。 また球体など決まりきった形は外形をギザギザにしないで表現できます。 レイトレでは大変リアルな画像が作れますが、欠点はやはり計算時間です。 スキャンラインにくらべ10倍以上かかることもあります。私の経験で言えば、 スキャンラインでは15分で書けた絵がレイトレでは6時間もかかることもあり ました。特に影を表示させるようにすると時間が爆裂にかかるので、私はレイトレ法 でも影表現はしないで作品を作ったりします。 というわけで、うまく説明できなかった部分もありますが、お許しください。 ではまた。次回はモデリングについてかなぁ。(違うかもしれない)                        新明解