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Note 5 アマチュアアニメ制作に関するコーナー。 ( knowhow ) [ RESPONCE: 14 of 72 ] Title: 3dCG作成の話:3dcg Subject: ライトの話 Bytes: 3953 Date: 1993/10/08 00:19:18 Author: AAA00093(新明解 ) 不定期とはいえ久しぶりに書くとこになりました。 今回はライトの話です。 まず、3dCGでのライトは実際の世界とは違う世界です。だましの境地と 言っていいでしょう。系統だてて説明するのは難しいので、断片的に述べて いくことにします。 <影のないライト> 3dCGの世界、特にアニメーション制作においては影のないライトを多用します。 一番の理由は、影を描き出すアルゴリズムは極端に遅いためです。私の使用して いるImagineというソフトではレイトレーシング法でなくても影のあるライトを利用 できますが、これを使うと数倍レンダリング時間がかかってしまうのです。 1枚絵を描く場合は結構思い切って使えますが、アニメではなかなか使える ものではありません。 影をどうしても使いたい場合、ライトで影を描き出すのでなく、影用に平面の 半透明オブジェクトを作り、これを物体の下に置いてごまかすことが良く行われて います。 もちろん影がないからと言って、物体自体には陰はできますから、物体の立体感 を出す事ができます。 <環境光> 3dCGでたとえばライト1つ置いてレンダリングすると、物体の陰の部分が暗く なりすぎてしまうとこは良く経験することです。 宇宙空間ではありそうですが、こういう陰は日常ではあまり見かけることはあり ません。太陽や照明器具が出す光により物体に陰ができても、その陰の部分にも 空の光や他の物体から反射した光などが当たるからです。 これをコンピューターでそのままシミュレートしたら、尋常でない計算時間が かかります。したがって、こういう場合にごまかしの技術を使います。 一番単純な方法は、カメラと同じ方向からライトを弱く当てる事です。 この方法は簡単で効果があります。しかし、アニメーションでカメラの位置が 移動する場合などはちょっと問題がでるかもしれません。 とりあえず、複数方向から明るさの違うライトを当ててみるのも効果があります。 もう1つの方法は環境光(Ambient light)を利用することです。多くの3Dソフト では環境光が指定できます。これを利用すると、空間全体を明るくすることがで きます。環境光を強くすれば、画面全体を白っぽくすることもできます。 ただあまり強くすると、洗いざらしたような映像になってしまいますが・・。 <局所ライト> 3Dソフトによってはある領域だけを明るくするようなライトがあります。 どう応用すればいいのか難しいところです。 まあ、陰が極端に出た部分とかをちょっと明るくするとか、画面調整的利用が 主流なのかな。もしかしてもっといい応用範囲があるかもしれない。 <発光体の表現> 光る物体を表現する場合には色々な手段があります。ただリアルな感じを出すのは かなり難しいことです。私の思いつく方法を色々書いてみます。 (1) オブジェクト自体を発光オブジェクトにする 私の持っているImagineにはこの機能があるのですが、他の3Dソフトであるかは 不明ですね。ただこの方法使うとオブジェクトがベタの色になってしまいます。 (2) 局所ライト どうなるか未調査です。結構いい効果出たりして・・。 他のものと組み合わせるといいでしょう。 (3) オブジェクトのまわりを半透明オブジェクトで包んで、光がぼんやり でているような効果を出す。 Imagineだと霧状オブジェクトもあるので、これだとよりそれっぽくなります。 またこれらを単独で利用してレーザー光などを表現するのもいいかもしれません。 (4) あとで描く よくやる手です。意外とこれがてっとりばやいという場合もあります。 ただアニメーションの場合、各フレームごとに描かなければならないし、細かい 変更が必要になったら、最初からやりなおしということになります。 ただ、最近のペイントツールは結構優れているものもあるので、なんとか楽に やるという事ができるかもしれません。 (5) レンズフレア Imagineにはこんな機能はありません。VideoToaster4000にバンドルされている 3DソフトLightWave3D ver3にはこの機能があります。 座標指定してボタン1発でピカッといきます。(いわゆる放射線状の光) これは便利です。応用は難しいかもしれませんが・・。 <カラーライト> これは簡単です。ライトに色を付ければいいです。映像の雰囲気を変えたり、 情景変化に使ったり、応用範囲は広そうですね。 なんか演劇であるように急に舞台が真っ赤になるとか、アニメーションでの 場合、結構応用できそうです。もちろん環境光でも色が指定できます。 あー、そろそろネタ切れしてきました。今回は特に苦しかったなぁ。それではまた。                          新明解