Basenote Title Index             Browse Mode

Responce Title Index             Last Responce

Previous Responce    <-    ->    Next Responce


Note 10 アマチュアアニメサークル情報。 ( circle ) [ RESPONCE: 88 of 167 ] Title: 早大アニメーション研究会:wafl Subject: 要約すると Bytes: 5480 Date: 1996/12/10 07:17:00 Author: AAA00019(Onogin ) 現在、早稲田大学アニメーション研究会(wafl)のzc1000(8mm filmカメラ) は、内部の歯車の故障により、駒撮りがほとんど不可能な状態になっている。 富士フィルムの部品在庫はすでになく、修理も不可能である。 そんな状況だが、あゆ氏の「東京の空の下」(ペーパー+実写)を始め、12月 の上映会に出品予定の作品の製作が進んでいた。カメラ無き状態でいかに、 作品を完成させるか。この難題に、Kei氏はあえて、撮影&編集&録音の部分 のデジタル化を押しすすめる計画を立てた。もちろん、そういったデジタル 化により、画質がどうなるのか、音の品質はどうかなど、フィルムの扱いに 馴れすぎた会員は思ったわだけど、実際に行うと決めたKei氏に悲観的な者 はいなかった。なにより重要なのは、アニメーションができるということな のですから。 実際問題として、アニメーションのデジタル化とはいっても、多種多様な 方法があり、いきつくところは、原画を各段階からコンピュータ上で行うこ とであろうが、もちろん、そんなことを今やっても、時間の無駄に過ぎない。 今回、Kei君が選択した方法は、zc1000と8mmフィルム映写機の機能の部分 だけを、コンピュータで行おうということだった。つまり、撮影台のzc1000 があった部分にccdカメラをとりつけ、フィルムの代わりにハードディスク を使って記録し、avi 編集ソフトを使い、編集と録音を行い、jpegボードで ビデオデッキに出力するといった手段だ。 撮影自体は、まったく、フィルムとかわりない。zc1000のシャッターを 押すために使っていた、レリーズを、キーボードのenterキーに持ち替えた だけである。もちろん、3駒撮りの時は、enterを3回たたくことになる。 panなども同じで、撮影する背景なり動画なりの素材を、カメラの下で引く ことになる。 幸い、うちのサークルでは、電動撮影台を使っているので、撮影台制御 プログラムの画面上にタイムシートを打ち込み、台の位置などを記憶させ ることで、撮影台の制御とシャッター(この場合はenterキー)を押すのも ハードディスクレコーディングをするコンピュータとは別のコンピュータ が行っている。撮影する人は、画面に表示された、動画の番号の素材を重 ね、無反射ガラスをおくだけである。 (余談:撮影台を制御するプログラムは、pc98dos上のもので、今から5年 位い前に作られたものから、一切いじっていない。もともと、zc1000の シャッターを切るために、リモート端子を使っていたので、そのミニジャ ックをキーボードに取り付けられるように、キーボードのリターンの投下 を外部から行えるようにキーボードを改造して、キーボードのわきに、 リモート端子を付けただけである。つまり、撮影台を制御するコンピュー タと録画するコンピュータは互いに独立している。一番、安易で確実な 方法だと思う。) さて、ここで、大切なことは、コンピュータ録画においても、やはり 3駒撮りのときは、ちゃんと3回画像を取り込むということだ。1回で は駄目。ハードディスクの容量をケチって、画質を安っぽい物にするの は、たとえ、アマチュアアニメの世界でも、やってはいけないことだと 皆思っているのである。 この止めでも、駒数分だけ録画するというのは、デジタルの良さを殺す ことだとも、考えられるが、出来上がった作品の違いを見れば明らか。 今まで、ビデオで取った画像は、解像度はともかく、色彩、特に明暗に おいて、不利である。と思っていたのだけど、このように、同じ画像を 2度と取り込まないことや、録画した画像をちゃんと補正してビデオに 出力することで、かなり違うということがわかった。 もちろん、この方法で、ドットなどがみえるということは、絶対あり えない。画質は、セルアニメのtv放映とほぼ同じ。 (補足:繰り返しの場合、ある秒数分を撮影して、編集で繰り返すとい うことは、やっても、画質に影響しないので、ここは、デジタル編集の 利点として大いに活用すべきである。) 今までの、フィルムでできたこと。例えば、波ガラスであろうと、 ほこりを付着しさせたレンズを使い画像をぼかすことや、多段差マルチ なども、フィルムと同様な効果を、同様な労力で行える。しかも、連続 オーバーラップなどの最後の数駒で失敗したときに味わったような、失 望感をあじあうことはない。オーバーラップは、デジタル編集の際に行 うのだから。panしてなければ、撮りわすれた駒を1駒だけ挿入するこ とだって自由に出来る。極端なことをいえば、編集の労を厭わなければ タイムシートの奇数を撮影した後に偶数を撮影することもできる。 タイムシートでよく使う、3枚のみだれうち(ランダムに1〜3の数 字がならんでいる)ものや、1駒で1212と連続しているブレなどの 表現では、撮影はすべての素材を1回ずつ取り込み、あとは、手動か マイクロソフトテストなどを使ってプログラムに編集させるかすれば よいので、この点でも楽になる。 ただし、セルの重ねそのものは、コンピュータ上ではできない。 (クロマキー合成などで、やろうと思えばできるのだが、そのカットだ け汚くなる。重なる輪郭線が、実際に素材をカメラの前で重ねたものと どうしても異質なものになり、苦労してマスクを切っても、その差は 歴然。だから、ペーパーで背景付きの場合。従来のように、動画を切り取 って、背景の上に置く方が良い。) 音声については、もう、フィルムなんて、留守電のテープより悪い 音質だったから、これはもう、デジタルの方がいいにきまっている。 kei氏は、ワイドscsiを使っているので、jpeg特有のノイズがでるほど 圧縮せずに、秒24駒の再生は可能である。秒24駒で録画し再生する モードなども、今は市販の編集ソフトにもちゃんと付いている時代だし。 (もちろん、tvのテレシネのように、割り切れない駒で前の絵と次の絵を オーバーラップさせたような処理はできないが) やっぱり、これからも、24駒で作画するのが、ちょうどいいと私は 思っている。30フレームにして4フレーム撮りは、もうカクカクな 動きで、私には耐えられない。で、3フレーム撮りにすると、1秒に 10枚も描かなくてはならないし、描くからには、意味のある10枚 にしたいから、自分の実力と比べると、8枚でもどうかというところ だし。きっと、うちのサークルの皆もそう思っているとは思うが。 kei氏には、けっこうなものを見せてもらって、大変満足している。 これからの、製作活動も安泰だね。 おのぎん